シトワイヤン、行こう!カナダへ

宝塚歌劇を愛しながらカナダへ留学する人のブログです。

己を信じてバスを降りる

ビクトリアには電車がありません(!)。

その代わり、バスが街中をくまなく走っています。

 

車に乗らない人にとってはバスは生活に欠かせないもので、

私も通学に毎日バスを使っています。

85ドルで1ヶ月乗り放題のバスパスが買えるのですが、

これが「買った日から1ヶ月」ではなく、「毎月1日〜31日」と

決まっているらしく、5月13日に到着した私は

「今バスパスを買うと損だから」と言われ、

今月は回数券を毎日ちまちまと千切って運転手さんに渡しています。

面倒くさい。早く6月になあれ。

 

ビクトリアのバス車内には、

バス停の名前を言うアナウンスや電光掲示板の類が一切ありません。

いま走っている道の名前だけは何故か機械の声がボソボソっと言ってくれるのですが、

基本的には自分で窓の外の景色を見て、降りる所に来たら停車ボタンを押す、

もしくは車内の紐を引っ張る(これも謎ですがもう紐を引っ張るとしか

言いようがない。)というシステムです。

 

語学学校ヘは毎日シェアハウスのメキシコ人の女の子と一緒に行っているので、

往路は多少ボーッとしていても大丈夫です。

最悪寝ていても着いたら彼女が起こしてくれると思います。

問題は復路です。

帰りの時間は各々異なるので、一人でバスに乗らなければなりません。

 

ところで、私のシェアハウスは閑静な住宅街の中にあります。

こちらの住宅街というのは、路肩やお家のお庭には全て芝生が、

バスが通る道路沿いには綺麗な並木道が続いています。

想像してみてください。

どのお家もガーデニングがとても綺麗で、色とりどりのお花が飾られています。

そんな風景がどこまでもどこまでも続いています。

大変美しい。目の保養になる。

大変美しい、どこまでも続く、同じ光景…

 

 

…いや、

どこで降りたらええか分からへんやないか!!!!!

 

 

ほぉっ…と眺めている分には美しくて結構なのですが、

これといった目印が少ないんですよね。

一つだけバッチバチに汚い家とかあれば分かりやすいのですが、

まぁ、ないです。素晴らしいことです。

 

学校から家まで大体何分くらいで着くかというのは知っているので、

もうバスに乗り込んだら毎回車窓がよく見える席をキープして、

試験官の如く何度も時計を見て、

その時間が近づいてきたらソワソワして、

家の近所のスーパーの屋根が運転席前方にチラッ見えてきたら

「……はいーーーっ!」

みたいな感じでボタンを押して(もしくは紐を引っ張って)降りています。

毎日が真剣勝負です。

 

初めて行く場所とか、どうすりゃいいんだよ、と思います。

まだ特にどこへも行ったことがないけれど。

 

でも、住宅街は本当に綺麗です。

他人の家なので写真を撮るのはなかなか憚られますが、

皆様に見せて差し上げたいくらいです。

バス初心者泣かせだけども。