シトワイヤン、行こう!カナダへ

宝塚歌劇を愛しながらカナダへ留学する人のブログです。

雪組公演『ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』『SUPER VOYAGER!』

見てきました、雪組公演。

またの名を、トップスター望海風斗様の大劇場お披露目公演。

 

もうね、感無量です。

お芝居もショーも素晴らしくその内容に心を動かされた、

という意味での感動はもちろんですが、

「だいもんさんのお披露目公演を生で見たい」という理由で

留学の期間を(1年ではなく)半年にして、実際に海を越えてカナダへ行って、

半年間英語を勉強しつつカナダからちゃんと公演のチケットを取って、

無事に日本に帰って来て、満を持して大劇場でだいもんさんの晴れ姿を拝む、

というこの一連の計画が本当に実現できたことに感無量です。

観劇中、ただ座って見ているだけなのに謎の達成感がありました。

家に帰るまでが遠足であるように、

雪組公演を観るまでが私のカナダ留学だったのです。

 

ネタバレはしませんが、どうか感想を書かせてください。

 

ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』

…改めて書くとタイトルめっちゃ長いですねこれ。

一幕物なので、フランス革命の流れに関する知識がゼロだと

ちょっと置いていかれるかもしれないな〜というスピードで

物語はどんどん進んでいきます。でも、たとえ歴史の知識が無くても、

途中で展開に付いていけなくなったとしても、なんか凄いものを見たぞ…!!!

という感触が確実に残るくらい、歌の迫力が凄いです。

多少の粗なんて、歌の力が吹き飛ばしてしまいます。

歌がぐいぐいと物語を引っ張っていきます。

何回「歌」と言ったら気が済むんだ、という感じですが、

ワイルドホーンさん、二幕物だと勘違いしていっぱい曲作ったのかな…?

とか思ってしまうほど、歌うシーンが多いんですよこの作品は。

また1つ1つの曲がドラマティックで、各場面で感情を煽ってきます。

一度観劇しただけなのに、家に帰ってからもふとした時に

脳内でメロディーが流れる、というのはやっぱり良い曲である証拠ですよね。

だいもんさんと真彩ちゃん、歌が大得意な2人にぴったりの作品だと思います。

歌以外の話をすると、だいもんさんはやっぱり、こう、

理想に燃えて突っ走るけど徐々に道を踏み外していくタイプの役、

つまりロベスピエールがとても似合いますね。

…似合うというと語弊があるか。訂正。上手いですね。

それをひたすら崇拝し続けるあーさのサン・ジュストも、

愛が非常に重くて良かったです。

色々なことを書き出すとキリがありませんが、私も同行者も、

幕が下りて休憩が始まっても最初の2〜3分は放心状態で

何も言葉を発せなかったほど圧倒されるお芝居だったので、

皆さま是非!!!

 

『SUPER VOYAGER!』

ショーは楽しい、ひたすらに楽しい。たまに面白い。

ディズニーのショーやジャニーズが好きな人は絶対に楽しめると思います。

私はプロローグの時点で完全に心を奪われました。

白と青の衣装が可愛くて、曲がキャッチーで、でも歌詞は

よくそれ真顔で歌えるな…みたいな言葉が続きます。それもまた一興。

「大好きだよ、泣き虫プリンセス」

と歌って許されるのは、あーさだけなのですから。

「海の見える街」のジャズアレンジで踊るラ・ラ・ランドみたいな

シーンも格好良いですし、中詰はまた悪ふざけみたい(失礼)に

キンキラの衣装で盛り上げてきますし、船長が日記で過去を振り返りつつ

「あなたもそんなことある?」という歌詞から始まる歌を歌う、

なんていう内輪ネタ万歳なシーンもあって、盛りだくさんです。

ちなみにパンフレットをよく見たら、天海さんまで歌詞に入っていましたね。

とにかく楽しくて、何かを出し惜しみしている感が皆無で、

エンタテインメント!でした。

 

終演後、すぐに「ブルーレイを買う。」と誓いました。

買うぞ。

 

なんだか雑な殴り書きになってしまいましたが、

お芝居もショーも私好みで最高だったので、

本当にカナダから帰って来た甲斐がありました。

宝塚、最高……。

 

帰ってきています。

帰国して3〜4日経ちました。

シトワイヤン!と勢い良く日本へ向けて飛び立ったまでは

良かったものの、帰路は台風の影響をモロに受けて散々でした。

いやぁ、機体大揺れの状態で羽田上空を30分間旋回することになるとはね。

関空行きの飛行機も遅延してド深夜に帰宅することになるとはね。

帰国前は、日本の空港で日本語見たら安心するのかなぁ。

久しぶりの人混みや交通量の多さにびっくりするんだろうなぁ…ふふふ。

なんて呑気に考えていたのですが、

実際日本に降り立って最初に取る行動が、まさか

「気分悪すぎて脇目も振らずにトイレに駆け込む」だとは思いもしませんでした。

…まぁ、帰って来られたので良しとしますが。

 

この数日は、時差ボケに悩まされつつ荷物整理をしたり、

市役所へ行って諸々の手続きをしたり、半年間放置した髪の毛を

美容院で生き返らせたり、と生活基盤を整えるべく動いています。

留学中に「日本に帰ったら絶対に食べたい!!」と固く誓っていた

卵かけご飯は、もう3回ぐらい食べました。美味しい。

 

ただ、全体的にまだ頭が日本モードに入っていないというか、

街を歩いていても全然自分のチューニングが合っていない感じがします。

暖かくて快晴の日にがっつり冬用ストールを巻いてしまっていたり、

自動改札に2回引っかかったり。

母国なんだから早く感覚を取り戻しましょう、という話ですね。

 

これから色々な人達に会ったり仕事を探したりと、

社会性を取り戻していくフェーズに入っていくのでしょう。

…が、しかし、その前に!

帰国後初となる宝塚歌劇の観劇が控えています。

明日。楽しみ〜。

ザ・ラストデイ

友人たちとの最後のご飯も終わりまして、

荷造りも7割方目処がつきまして、

いよいよ明日帰国します。

 

5月に日本を飛び立った時は、カナダに全くもって一人も

知り合いがおらず、誰とどんな家に住むのかすらよく分かって

いなかったけれど、今となってはそのことが信じられない…

と感じるほど、ビクトリア生活は自分の日常となりました。

こちらで仲良くなったお友達、ルームメイト、学校の先生などを、

今年の5月12日の私はまだ誰一人知らなかったんだよな…と思うと、

遠い過去のことを想うような、不思議な気持ちになります。

 

海外生活はおろか、生まれ育った土地を離れるということ自体が

初めてだった私にとって、この留学は非常に大きな挑戦でした。

異国の地でさぞ落ち込むことだろう、体調を崩すことだろう、

と様々なトラブルを危惧しつつ海を渡ってきました。

でも、いま改めてこの6ヶ月間を振り返ってみても、

思いの外すんなりと快適に生活していたように思います。

「日々頑張っています!!!」という必死な感じが、正直あまり無かった。

それはもちろんカナダの各方面の人達が私を助けてくれていた

というのもありますが、「日本に帰る場所がある」というのも

大きな心の支えになっていた気がします。

実家しかり、仲の良い友人しかり、宝塚歌劇しかり。

人によってはこれがホームシックの原因になる場合もあると思いますが、

私の場合は「日本に帰ればこれがあるから、カナダで少々

上手くいかなくても大丈夫」と、焦りを取り除く方向に働いてくれました。

 

そしてもう一つ、「ビクトリアが本当に良い街だった」というのも

この快適生活の大きな要因となっていたに違いありません。

小さな街でエンタテインメント性には乏しいけれど、

空、海、木、芝生、花がただ、ひたすらに、綺麗。

日本にいる時は、たとえ外が抜けるような青空であっても

「おぉ、青空。」とだけ思って一日中家の中で過ごすような人間だったのですが、

そんな私が「これは外に出て散歩しなければもったいない!」と思って

しまうほどの美しさが、ビクトリアの自然にはありました。

数日前、帰宅が夜遅くなった日にふと空を見上げたら満天の星空で、

その時になんだか改めて、あぁこの街を選んで良かったなと思いました。

(そのすぐ後に鹿が目の前をダッシュで横切ってびっくりしたけど。)

 

今は明日帰国するというのが信じられないけれど、

ひとたび日本に着いたら、今度はカナダで暮らしていた

ということの現実感が無くなるのだろうなぁと思います。

いやぁ、半年間って長いようで短いようで、

でも半年あれば色々な思い出ができるものですね。

人生のこのタイミングで留学して、ビクトリアを選んで、良かったです。

カナダはもうすっかり秋。紅葉も真っ盛りです。

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ではこの辺で。

 

 

シトワイヤン、帰ろう!日本へ!!!

清く、正しく、美しかったのか

渡航前に私は、この留学中の目標を

「清く、正しく、美しく」と設定していました。

↓この記事ですね。 

pitablog.hatenablog.com

 

帰国を数日後に控えた今、

留学前に誓っていたことがどの程度遵守・達成できたのか、

振り返ってみたいと思います。

 

①「清く」

海外へ飛び出した高揚感でハメを外さない。

例えば雰囲気に流されてウェイウェイと毎度ビーチに繰り出したり

クラブ通いに興じるようなパリピに変貌しない。

治安の悪い所へ行かない。

その他やましいことのない清廉な生活を送ること。

 

→これはね、守れていたと思います。清かったですよ、私。

パリピに変貌するようなこともなかったし、

治安の悪い所には出来る限り近づかないようにしていました。

「10代割引料金で買えるんじゃないの〜?」と言われたバスパスだって、

ちゃんと正規料金で買っていました。(当たり前。)

 

②「正しく」

留学の主目的は語学力の向上。

半年間いつ何時も英語の学習を怠らないこと。

 

→「怠けず語学学校に通う、課題をきちんと提出する」という意味では

概ね達成できたと思います。無遅刻無欠席とはいきませんでしたが、

最終成績表の出席率の欄も99%でした。

ただ、後半自習をサボったなー。

学校の課題以外で自分で勉強してなかったなー。という感は否めません。

もっとしっかり勉強していてれば、もっと実力が付けられていた

のかもしれない…。後悔先に立たずですが。

 

③「美しく」

身なりに気をつかうこと。

海外へ行くと身だしなみへの配慮を怠りがちだが、

シワシワの服、ボサボサの髪で街を歩かない。

最低限のメイクはきちんとする、ヘアアレンジもすること。

 

→最低限のメイクはしていました。(突然目が腫れたとき以外。)

ヘアアレンジもしていました。…というか、結局この6ヶ月間

美容院に行かなかったから、あの手この手で髪をまとめて

ごまかし続けた、という感じです。

髪の色はもう黒と茶色が混ざってえらいこっちゃ。

帰国後に美容師さんに呆れられること請け合いです。

もちろん清潔にはしていましたが、

全体的に、日本にいる時よりは手を抜いた身なりでしたね…。

 

こうして振り返ってみると、何でしょう…達成度70%ぐらいかな…。

そもそも「美しく」に関しては、最低限の衣類しか持って来なかった

時点で暗雲が立ち込め始めていたような気もします。

服の種類が少ないというのは、管理が非常に簡単になる反面、

ちょっと心が荒むな…というのが半年間で得た知見です。

 

もし次があるなら、英語学習に関してはもっと貪欲に、

ファッションに関してはもう少し持ってくる服の枚数を増やそう

(具体的にはキレイめなコートとか持ってこよう)と思いました。

語学学校を卒業しました

5月半ばから通い始めた語学学校をついに卒業しました。

「過ぎてしまえばあっという間だったわ〜」というコメントを

残しそうなところですが、5ヶ月間ほぼ毎日通ってそれなりに色々

あったので、さすがに「あっという間」ではなかったな。

というのが正直な感想です。

ついにやり切った!という感慨の方が大きいです。

 

個人的な語学学校の印象を正直に言うと、

「友達もできたし先生の授業もとても良かったけど、

学生の平均年齢が若いというのもあって子供っぽい子が多かったな」です。

大事なのは年齢ではなくて個人の性格であることは重々承知ですが、

もしまた次に海外で語学学校に通うようなことがあるとするなら、

その時は例えば「30歳以上の人向け」のような、

年齢に制限があるコースを取りたいなと思っています。

落ち着きのない子達と授業を受けるのは、思いのほか疲れるものです。

 

…なんだか愚痴のようになってしまいましたが、

それでもちゃんと仲良くできるお友達はできましたし、

先生達の授業も感心するほどとても分かりやすかったので、

得たものは大きかったと思います。

「半年近くも語学学校に通うなんて飽きない?」とよく聞かれましたが、

先生達が日々色んな工夫を凝らしてくれるおかげで、

授業自体に飽きることはありませんでした。

 

卒業にあたって、私の学校では毎回簡単なセレモニーが開かれます。

学生達が大きな部屋に集まり、卒業する人が前に出て修了証書をもらい、

受け持っていた先生がその人のことを簡単に紹介してコメントを寄せる…

というのを丁寧に一人ずつにやってくれます。

まぁ先生みんな優しいので、大体全員のことを褒めてくれるのですが、

私の時に先生が言ってくれたコメントが、万人に通用するものでは

ないというか、この死ぬほど目立たない私のことをちゃんと見てくれて

いたんだなと分かる、なんだかとても嬉しいものでした。

 

特に嬉しかった部分を抜粋してざっくり書いてみると、

「ぴたは日本人的な柔らかい(遠回しな?)物の言い方をするけれど、

言っている内容は結構深い。そして特にライティングのスキルがとても高い。

ぴたが提出するエッセイには、これまで人生をどういう風に生きてきたか、

何をして、何を書いてきたか、というのが表れている」

というような趣旨のものです。

身に余るお言葉なので、間違ってもその通り!なんて思わないけれど、

私は(日本語でも)喋るのがあまり上手くはないからこそ、

文章を書く時は自分の思いや意見をまとめてしっかり書こう、

と心がけて生きてきたので、

そこを取り上げて褒めてもらえたのがとても嬉しかったです。

 

「書き続けろ!そうすればもっと高いレベルまで行ける!」

とも言われたので、これからも英文を書く機会がほしいところですね。