シトワイヤン、行こう!カナダへ

宝塚歌劇を愛しながらカナダへ留学する人のブログです。

闇の中から

昨日はとても風の強い日でした。

そんな中、私は(こちらでは珍しい)薄切り肉が

売っているスーパーの情報を得たので、

乗ったことのなかった路線のバスを使ってスーパーへ行き、

無事に薄切り豚肉を買ったものの帰りにバス停を見失って迷子になり、

疲れ果てて家に帰って来たりしていました。

 

そして夜8時頃だったでしょうか、

夕飯を食べている途中で、家のwi-fiが使えないことに気づきました。

パソコンの充電もできていない。

まだ外は明るいので必要ではなかったのですが、

試しにキッチンの電気も触ってみたところ、点きませんでした。

…あれ?

でも私はすぐに思いました。

「あ、これはさっき私とメキシコ人(シェアメイト)が音楽を流しながら

IHのコンロを3つ同時に使いながら電子レンジも使っていたことが原因だな。」と。

要はブレーカーが落ちたのでしょう。

でもメキシコ人たちは「電気使えなくなっちゃったね。何かあったのかな。」

とだけ言って、特に誰も何もしようとせず自室に帰ってしまいました。

 

何かあったって、ブレーカーが落ちたんじゃないの…?

と思いつつ、でもカナダの住宅システムなんて分からないので

私にはどうしようもありません。

しかも昨日はインターネットでの調べ物が必要な宿題も出ていました。

「ね、とりあえず宿題したいんだけど、どうすればいいかね?」と

メキシコ人に聞いたみたところ、

「スタバへ行けばwi-fiが使えるかも…?」という返答だったので、

「なるほどスタバか、ありがとう行ってくるわ!」と言い残し、

パソコンを背負って近所のスタバまで歩いて行きました。

が、

 

ス タ バ 閉 ま っ て る。

 

営業時間は夜9時半までになってるのになんでもう閉まってるの!?

電気もwi-fiも使えなかったら私何もできないじゃない!!!!

絶望の表情を湛えて日が沈みつつある住宅街を家までUターンしている時、

カナダへ来て初めて「日本が恋しいな、帰りたいな」

という気持ちが湧きました。

 

帰宅後、まぁでも他のシェアメイト達はなぜかのほほんとしているし、

いつ誰が復旧させてくれるのか全然分からないけど、仕方ないのかな…

今日は早く寝ようかな…と諦めかけたその時、私はある物を思い出しました。

 

さっき冷凍庫に入れた薄切り豚肉!!!!!!!!

 

待ってやっぱり絶対ダメだわ。

迷子になってまで買いに行ったんだよ、あの肉が腐るとか許せないわ。

わたし豚は諦められないわ。

今すぐ電気を復旧させるべきだわ。よしメキシコ人に直談判!

 

というわけで、自室に戻ったメキシコ人たちを大声で呼び、

「いま電気使えないじゃない?ねえ?

私これ(家の)オーナーにすぐ連絡するべきだと思うんだけど、どう?どう??」

と力説しました。

すると彼らは優しくこう言いました。

「今日は風が強いでしょう。だから街の何かが壊れたんだと思うよ。

数ヶ月前にも風の強い日に同じようなことがあったもの。

近所のスーパーも、早くに閉まってたからね。数時間で直るんじゃないかな。」

 

ここで初めて私は、電気が使えない原因が家のブレーカーではなく、

街の停電であることを知りました。(だからスタバも閉まってたんだ。)

原因が分かったことと、復旧のメドは立つという事実に大層安心し、

「あぁなるほど、分かった、よかった、安心した、ありがとうね…」と言って

メキシコ人と別れました。

彼らは「暗くならないうちにシャワー浴びた方が良いよ!」とも言ってくれました。

 

本当にホッとして、なんだか気が抜けてしまって、

そうだな、シャワーを済ませた方が良いよな、と思って、

いつも通り(今日はお湯の出ない)シャワーを頭から被りました。

 

ドライヤーが使えないことに気づいたのは、その後でした。

 

しばらく濡れた髪で途方に暮れることになったので、

1時間ほどして「ピピッ」という機械類の充電が始まる音が聞こえた時は、

嬉しさのあまり「わぁ!」と声を出してしまいました。

 

風が強いと停電になることがたまにあるようです。気をつけましょう。